3-5-1.10天体の読み方、順行・逆行
ホロスコープには、様々なことが書いてあります。天体がどのような十二星座に所属しているか?運行状態や品位を確認することで、その人の運命を確認できます!
太陽=「生き方・仕事人生」
人生や仕事、その方の人生そのものをあらわします。ホロスコープで鑑定するときに、一番大切な天体です。太陽には逆行がありませんが、品位が悪かったり、凶座相を多く抱えていると、天体の意味が弱くなります。例えば、状態が良いときは「人生や仕事に積極的な人物象」が思い浮かびますが、状態が悪いと、「人生や仕事に消極的な人物像」となります。
良い状態:おひつじ座・しし座・吉座相が多い人
人生や仕事に積極的
悪い状態:てんびん座・みずがめ座・凶座相が多い人
人生や仕事に消極的
月=「家庭環境、人物像」
感受性・心身、どのような家庭環境で育ったのか?などをあらわします。月は太陽に続いて大切な天体です。太陽と月を見ることで、占う方の人物像をある程度把握できます。
良い状態:かに座・おうし座・吉座相が多い人
母性本能が豊か。面倒見が良い。
悪い状態:やぎ座・さそり座・凶座相が多い人
打算的。気持ちにゆとりがない
水星=「考え方・コミュニケーション」
「知性やコミュニケーション」をつかさどる天体です。逆行になると逆の意味を持ちます。すなわち、「コミュニケーション不足」です。自分自身ではしっかり伝えたつもりでも、どこかに意思伝達が不足しやすく、お互いの信頼を損なわれられかねないとなります。また、水星の状態が強過ぎると、「たくさん話すぎる」ということから、余計なお節介とか、他人の世話をし過ぎるといった意味になります。
良い状態:ふたご座・順行・吉座相が多い人
コミュニケーションがはかどる、会話が弾む、活発的に意見が出る、未来志向で進む。
とても良過ぎる状態:おとめ座・順行・吉座相が沢山ある人
お節介、話が長い、余計な事まで伝えたがる。
悪い状態:いて座・うお座・おひつじ座・逆行・凶座相が多い人
コミュニケーション不足、過去を振り返る、自分よがりな発言をする、誤った考え方・馬鹿げた考え方・ネガティブな考え方をする。
金星=「趣味・興味、恋愛」
「愛情や美、興味や趣味・バランス感覚」を表します。また、「趣味や愛情がわく相手(直訳)」ということから、「恋愛運・結婚運」をあらわすことが多い天体です。また、金星が逆行期間となると、「愛情に満たされにくい」となります。最近、インターネットで「占い師」を名乗る方々が金星の逆行の意味を「不倫」と捉える方がいます。これは、まったくのデタラメです。金星は定期的に逆行していますから、世の中、不倫の人だらけ、となり矛盾します。金星と他の天体のアスペクト等から総合的に判断することが大切です。
良い状態:おうし座・てんびん座・うお座・順行・吉座相が多い人
愛情で満たされる、美しいものに関心がある、趣味に活発的
悪い状態:さそり座・おとめ座・逆行・凶座相が多い人
ゆがんだ愛情を求める、愛に満たされない、無関心
火星=「行動力」
火星の意味は「行動力」です。状態が良いと「素早い行動力」となりますが、状態が悪くなると、「行動が周囲に悪影響を及ぼす(直訳)」ということから、「行き過ぎた行動」・「怒りや暴力」となります。また、逆行期間中の火星は、「行動力が発揮しにくい」ということから、「行動力が欠如」するとなります。火星はホロスコープをおよそ1~2年程度の短いスパンで周回します。このことから、「短期的な影響」をあらわすことが多くなりますが、何かに影響を与えることが増えるため注意が必要です。特に、人間関係の相性を見る時は火星の動きがとても大切です。
良い状態:おひつじ座・やぎ座・順行・吉座相が多い人
行動力がある。活動的。
悪い状態:てんびん座・かに座・逆行・凶座相が多い人
攻撃的。暴力・ケガ。動きにくい。
木星=「財運」
木星の意味は「財運」です。木星という天体は非常に難しい天体で、本来の意味は「膨れ上がる」です。これは、太陽系の惑星のなかで、木星が最も大きいからで、大きくなる→膨れ上がるとなります。膨れ上がるもの→お金→経済という意味です。ところが、病気の進行を占う時には、「大きくなる」→「患部が大きく腫れる」といったように、良くない意味を持つことがありますので、注意が必要です。
また、木星が逆行期間になると、「大きくなることが難しくなる」→「財運に課題が出てくる」となり、「手元にあるお金をすぐに使ってしまう」という意味を持つようになります。
良い状態:いて座・かに座・順行・吉座相が多い人
経済、財運、財力、資金、旅行、膨張
悪い状態:ふたご座・やぎ座・逆行・凶座相が多い人
無駄遣い、資金に限りがあらわれる、無計画
土星=「自制心」
土星の意味は「制限、長期計画」です。ところで、「制限」って何でしょうか?太陽と土星が凶座相になると、「仕事運に制限が入る」→「仕事の停滞期」となります。土星が与えるブレーキはとても強いエネルギーがあります。厳しい運勢を覚悟してください。また、土星が逆行となると、「制限が甘くなる」→「自制意識が不足する」→「自分に甘い」となります。また、土星には、「(人生の)課題」という意味もあります。課題をクリアすることで展望が開けてくるはずです。
良い状態:やぎ座・みずがめ座・てんびん座・順行・吉座相が多い人
制限される、停滞する、社会や学校、法規制、裁判、制裁を科す、課題や問題が出る、ルール、責任を与えられる
悪い状態:かに座・しし座・おひつじ座・逆行・凶座相が多い人
自分に甘くなる、解釈の違いが出る、非現実的になる、弱点、欠点、苦手、弱みがあらわになる
天王星=「変容性」
天王星の意味は「突然変異」です。1781年、ヨーロッパで天王星が見つかった頃は産業革命の時代でした。言い換えると、産業の突然変異です。これが良い意味で使われると、異端児、革命児と呼ばれますが、逆行期間となり天王星のエネルギーが誤った方向に進むと、変異がない、すなわち、「変わり映えしない、進展がない」となります。なお、天王星、海王星、冥王星は順行や逆行の期間が比較的長くなるため、順行や逆行の意味が当てはまらないケースもあります。所属する十二星座や他天体からのアスペクトなどから総合的に判断することが大切です。また、天王星がサインチェンジをしたり、逆行から順行に戻る瞬間に、天王星の強いエネルギーが発揮され地震活動などの大きな天災を引き起こすケースがまれにあります。メソポタミア文明の占星術師は天王星・海王星を使って大規模災害を予測していたと考えられています。
良い状態:みずがめ座・順行・吉座相が多い人
突然変異、異端児、革命児、独創的、発見、航空衛星、情報通信、インターネット
悪い状態:しし座・おうし座・逆行・凶座相が多い人
情報が混乱する、新しい発想がない、マンネリ化、情報に疎い、恵まれない
海王星=「芸術性」
「芸術性、感性、霊性」を表します。海王星の状態が悪くなると、感性がない、本能がない、すなわち「気持ちがこもっていない」となります。また、天王星と同様に海王星、冥王星は順行や逆行の期間が比較的長くなるため、順行や逆行の意味が当てはまらないケースもあります。所属する十二星座や他天体からのアスペクトなどから総合的に判断することが大切です。また、天王星と同様に、サインチェンジや逆行から順行に戻る瞬間に強いエネルギーが発揮され地震活動などを引き起こしたり、不可解な犯罪が起きるケースがまれにあります。
良い状態:うお座・さそり座・かに座・順行・吉座相が多い人
感性、霊性、瞑想、夢や幻の世界、アイドルやテレビの世界、ひらめき、アイディア
悪い状態:おとめ座・やぎ座・逆行・凶座相が多い人
気持ちがこもっていない、感性がない、斬新さがない、発想が乏しい
冥王星=「革新性」
冥王星は「破壊と再生」をあらわします。どうしてこのような意味を持つのかというと、古代メソポタミア文明では、<太陽系は太陽から海王星までしかなかった>とされていますが、<やがて、海王星の引力に導かれて、「ニビル」という天体が太陽系に迷い込み、土星に接触し、土星の衛星「ガガ」を弾き飛ばして「冥王星」となった>とされています。つまり、二ビルは「破壊」されますが、何もなかったところに、新しい天体(≒二ビルは再生された)ができた。というところから、「破壊」と「再生」という意味を持つようになったと言われています。
冥王星は全体的な天体バランスを見ながら解釈を考えていくことがとても大切です。冥王星は状態が悪くなると、「壊すものがなくなる」というところから、何を壊したら良いかわからない、すなわち、「大きな方向性を見い出せない」という意味を持つようになります。ただし、天王星や海王星と同様に冥王星は順行や逆行の期間が比較的長くなるため、それぞれの意味がそのまま当てはまらないケースもあります。所属する十二星座や他天体からのアスペクトなどから総合的に判断することが大切です。
良い状態:さそり座・みずがめ座・順行・吉座相が多い人
破壊と再生、全体計画、全体像、ゼロからのスタート
悪い状態:おうし座・しし座・逆行・凶座相が多い人
方向性がブレる、何も生まれない、何をしたら良いか誰もわからない。
十二星座と天体の品位
十二星座の意味を理解したら、「品位」を確認します。品位とは、天体が所属する十二星座によって、意味が強調(劣化)することを指します。例えば、夏の太陽は日差しが強いです!しし座にいる太陽は意味合いが強化されます。反対に冬の太陽は日差しが弱いです。みずがめ座の太陽は意味合いが弱まります。このように、天体には意味が強まる十二星座と弱まる十二星座があります。十二星座の意味と天体の品位は下表のようになっています。
十二星座 | 本宅 | 高揚 | 損害 | 失脚 | おひつじ座 | 火星 | 太陽 | ─ | 水星・土星 |
---|---|---|---|---|
おうし座 | 金星 | 月 | 冥王星 | 天王星 |
ふたご座 | 水星 | 該当なし | 木星 | 該当なし |
かに座 | 月 | 木星・海王星 | 土星 | 火星 |
しし座 | 太陽 | 該当なし | 土星・天王星 | 冥王星 |
おとめ座 | 水星 | 水星 | 海王星 | 金星 |
てんびん座 | 金星 | 土星 | 火星 | 太陽 |
さそり座 | 冥王星 | 海王星 | 金星 | 月 |
いて座 | 木星 | 該当なし | 水星 | 該当なし |
やぎ座 | 土星 | 火星 | 月 | 木星・海王星 |
みずがめ座 | 土星・天王星 | 冥王星 | 太陽 | 該当なし |
うお座 | 海王星 | 金星 | 水星 | 該当なし |
十二星座と天体の意味
さて、天体の品位まで分かったら、いよいよ十二星座に当てはめてみます。十二星座には次のような意味があります。各天体を十二星座の意味に当てはめてみましょう。
表2:十二星座の主な意味
十二星座 | 主な意味 |
---|---|
おひつじ座 | 活動的・積極的 |
おうし座 | 現実的・物欲 |
ふたご座 | 好奇心・新しいもの好き |
かに座 | 献身的・家庭的 |
しし座 | 野心家・見栄 |
おとめ座 | 神経質・思慮分別 |
てんびん座 | バランス感覚 |
さそり座 | 直感的・秘密主義 |
いて座 | 出たとこ勝負・平和的 |
やぎ座 | 現実的・厳格 |
みずがめ座 | 学術的・友愛 |
うお座 | おとなしい・不健全 |
例えば、上の図の方の意味は次のようになります。
天体 | 主な意味 | 主な意味 |
---|---|---|
太陽 | おうし座 | 現実的な人物 |
月 | うお座 | おとなしい・控えめな人 |
水星 | おひつじ座 | 積極的に考える |
金星 | おひつじ座 | 積極的に関心を持つ |
火星 | ふたご座 | 好奇心を持って行動する |
木星 | いて座 | 出たとこ勝負の財物運 |
土星 | やぎ座 | 現実的な課題を抱える |
天王星 | おうし座 | 現実的な範囲内でチャレンジ精神がある |
海王星 | うお座 | おとなしい・控えめな芸術性 |
冥王星 | やぎ座 | 現実的に改革を進める |
当てはめることはできましたか?