メソポタミア占星術研究所 Shibuya-Tokyo

おはようございます。おとなの占星術研究所のトレビアンヌ。です。数々のミリオンセラーを立ち上げ「小室ブーム」として一世を風靡した小室哲也氏が2018年1月19日に週刊誌の不倫報道を受けて引退を宣言しました。これまでの彼の音楽人生とホロスコープを確認します。

１．小室哲也氏の音楽人生と海王星の不思議な関係

小室哲也さん出生図(1958年11月27日 東京都生まれ)

小室哲也氏の出生図の最大の特徴は、アセンダント付近（12ハウス）にある月と5ハウスの海王星

です。

アセンダント付近にある月は、「強い感受性」をあらわします。アセンダントはふたご座でコミュニケーションや情報を司る星座です。ルーラーの水星は第７ハウスにあって南緯25度に到達し土星と0度です。世の中の動きを読み取る感受性が鋭く、仕事として活かしていく力を指示します。水星と土星が重なることで、より強いエネルギーが発揮されます。彼が立ち上げたバンドやプロデュースした歌手がミリオンセラーとして世の中に支持されたのはこのあたりの天体のエネルギーが強いからでしょうか。

次に注目したいのは5ハウスにある海王星です。彼の出生図は、第5・11ハウスがインターセプトしており、第5ハウス側に海王星があります。この海王星はさそり座で高揚となり、強いエネルギーを発揮しています。さらに、海王星は第6ハウスのカスプ付近（第5ハウス側）に位置します。これは海王星のエネルギーが（彼のホロスコープのなかで）特に強いエネルギーを発揮することを指し、彼の運勢は海王星によって示されることをあらわしています。

海王星には、いろいろな意味がありますが、「音楽や感性」という意味もあり、その通りの人生を歩んできたということでしょうか。さらに、海王星は、冥王星と６０度、太陽と３０度の吉角に恵まれますので、海王星のエネルギーがより強く世の中に出る力が高いことを示します。とても良い図だと思います。彼のホロスコープでは、「海王星」がキープラネットとなり、その動きを追いながら彼の音楽人生を確認していきたいと思います。

２．音楽業界での活動開始(18歳)

ホロスコープ画像

内円:小室哲也さん出生図(1958年11月27日 東京都生まれ)

外円:18歳(太陽回帰図):1975年11月27日20時10分

18歳のホロスコープの説明に入るまえに、ここでは18歳のホロスコープを「1975年11月27日20:10」という時刻で作成しています。これは、「太陽回帰図」と言って、出生の太陽と経過の太陽が同経度になる時刻の図で、彼の誕生日年齢のおおまかな運勢を示していると言われております。これから先のお誕生日のホロスコープはこの考え方で作成しております。

◇１８歳のあゆみ

彼が人生で初めて「ギャラ」を頂いてダンスパーティーの演奏を行ったのが18歳と言われています。そのギャラは1件5000円だとか。彼の絶頂期からすると信じられない金額ですよね。

◇ホロスコープのうごき

アセンダント付近にある出生月の経度180度反対側にキープラネッツの海王星が差し掛かってきたタイミングが18歳です。アセンダントの下から上にキープラネッツが出るときは、「人生で使うべき能力が開花する時期」を指すことが多いです。彼の場合はそれが18歳前後で、徐々に音楽の能力が世の中に開花したのでしょう。このアセンダント付近という場所はのちにも再び登場します。また、出生海王星の真上に天王星が遷座したことで世の中に出る機会に恵まれたのでしょう。この天王星ものちに再び登場します。

３．小室ブームの到来から全盛期(29歳)

ホロスコープ画像

内円:小室哲也さん出生図(1958年11月27日 東京都生まれ)

外円:29歳(太陽回帰図):1986年11月27日12時14分

◇29歳のあゆみ

渡辺美里に提供した楽曲が日本レコード大賞金賞を受賞した時期です。ＴＭレボリューションも全盛期を迎え「小室ブーム」到来開始といわれ始めます。

◇ホロスコープのうごき

キープラネットの海王星付近に冥王星が遷座してきたのが29歳でした。出生図で冥王星は海王星と吉角を形成していますから、この冥王星がきたことで（良い意味での）音楽を通して社会を大きく変える絶頂期の到来となったようです。また、出生土星がキープラネットの海王星や天王星と同緯度になるのは、人生の大きな転換期を指します。彼にとってまさに転換期そのものになったのでしょう。このように、出生図で吉座相を形成していた天体が、経過図で何らかの吉座相で重なると、良い運勢になることが多いです。

４．小室ブームの失速(40歳)

内円:小室哲也さん出生図(1958年11月27日 東京都生まれ)

外円:40歳(太陽回帰図):1997年11月27日4時15分

◇人生のあゆみ

“非小室系”といわれる宇多田ヒカル、浜崎あゆみ、モーニング娘。などが台頭し、小室ブームは失速しはじめたのが40歳の頃です。

◇ホロスコープのうごき

18歳で海王星付近に遷座した天王星が、４０歳になって海王星と９０度の凶角を正確に形成したタイミングでした。凶角の９０度は、人生に試練や課題を与える停滞期を教えてくれます。また、出生図の木星と天王星に木星が重なりＴスクエアという大凶角を形成しました。出生図では、木星と天王星は90度の凶角でした。これは財運が突然変化するという意味がありますが、ここに木星が重なったことで、ブーム失速後の（彼の）財政面に大きな影響を与えるリスクが高いというように変化していったのでしょう。このように、出生図に出てくる凶座相と同じ天体が凶座相で重なるときは、（ホロスコープでは）注意する時期ととらえるのがよいでしょう。

５．大阪地検特捜部に詐欺容疑で逮捕(51歳)

内円:小室哲也さん出生図(1958年11月27日 東京都生まれ)

外円:51歳(太陽回帰図):2008年11月4日7時40分

◇人生のあゆみ

小室ブームが終わると、収入に陰りが見えてくると、彼は別荘や株式、高級車、クルーザーなど資産売却を徐々に行います。そして、11月4日7時40分大阪地検特捜部に「5億円詐欺容疑」で逮捕されます。

◇ホロスコープのうごき

キープラネットの海王星が出生火星と、この日時の火星とそれぞれ90度となって、３つの天体で「Ｔスクエア」という大凶角を形成したタイミングでした。火星は短期的な事件やトラブルをあらわしますが、財運の木星が出生火星と吉座相に入ったことで、17日後の保釈につながったのでしょうか。この木星は「調停」と呼び、凶座相のはたらきを弱める効果があります。月が重なってきたことで、これらの天体のアスペクトのトリガーとなったのでしょう。

６．不倫発覚＆引退(61歳)

内円:小室哲也さん出生図(1958年11月27日 東京都生まれ)

外円:51歳(太陽回帰図):2018年1月19日17時

◇人生のあゆみ

看護師である女性との不倫が週刊誌に報道されたことを受け、この日、引退を表明します。

◇ホロスコープのうごき

キープラネットの海王星が出生月・アセンダント付近とともにＴスクエアという大凶角を形成したタイミングでした。彼が18歳のときキープラネットの海王星が上半球に出て、初ギャラをいただきました。そのアセンダントと90度の凶座相を形成したこの日に彼の音楽人生は終焉を迎えたことになります。なんとも不思議な巡り合わせです。

７．まとめ

小室哲也氏の音楽活動はキープラネッツの「海王星」と不思議なまでにリンクした人生のように見えました。18歳で音楽活動を開始したとき、海王星はアセンダント付近を通過。６１歳の活動終了時にはそのアセンダント付近と大凶角を形成しました。始まりも終わりもアセンダント付近でした。彼のブーム到来を知らせたのは、海王星の真上を冥王星が通過した時期で、終焉を教えたのは海王星の真上を天王星が通過した時期でした。大きな天体がキープラネッツを通過した時期が彼のブーム到来・終焉を教えてくれたのです。そして、逮捕された時期は海王星と出生図の火星が凶角を形成した時期でした。彼の音楽人生にとって海王星は掛け替えのない天体でこれからの人生にも大きな影響を与えることでしょう。

鑑定結果は以上です！

おことわり

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